日本ベリサインは5月14日,5月下旬以降順次開始する三つの新規事業を発表した。(1)ドメイン名登録関連事業,(2)オンライン決済サービス事業,(3)インターネット接続事業者(プロバイダ)と提携した個人向けの電子証明書発行事業--である。

 (1)はこれまでアスキーが「アスキーストア ドメインデスク」として提供してきたドメイン名登録関連事業を移管。5月27日から「ベリサイン ドメインネームサービス」として開始する。(2)のオンライン決済は「ベリサイン ペイメント サービス」として,7月1日に開始する。ベリサインのウェブサイト経由でクレジットカード決済機能を提供するもので,NTTコミュニケーションズの「Livuy」をプラットフォームとして利用する。

 (3)はインターネットイニシアティブ(IIJ)やニフティなど国内7社のプロバイダと提携し,7月から個人向け電子証明書を発行する。ユーザーは発行を受けた電子証明書を使うことで,SSL(secure sockets layer)で暗号化したメールのやり取りが可能となる。ユーザーはプロバイダにアクセスし,プロバイダ経由でベリサインが発行する証明書を受け取る。提携するプロバイダは順次増やしていく計画だ。

 日本ベリサインの川島昭彦社長は「10年足らずでインターネットは急速に普及しビジネスへの適用も進んでいるが,セキュリティは後追いだ」と強調した(写真)。今回の新規事業と,既存のサーバー証明書発行サービスなどと合わせると,電子商取引で必要とされるセキュリティ・サービスが一通りそろうという。

(山根 小雪=日経コミュニケーション)