ネット機器ベンダーの米ネットスケーラは,米ラスベガスで開催中の「Networld+Interop 2002 Las Vegas」(N+I)で,Webページの表示を高速化する装置「Request Switch 9000 iON」シリーズを発表した。6月から出荷を開始する。価格は1万9999ドルから。

 同製品は,クライアントとWebサーバーの間で設定される複数のTCP(transmission control protocol)セッションを一つにまとめ,Webページの表示を高速化する専用装置。

 一般に,一つのWebページに含まれるテキスト・データや画像などのオブジェクトは,クライアントとサーバーの間で別々のセッションを張っている。このためエンドユーザーがページにアクセスする場合には,クライアントが各オブジェクトごとに複数のセッションを設定する必要がある。

 Request Switch 9000 iONシリーズは,これらの複数のセッションを一つのセッションにまとめることで,クライアントの処理負荷を軽減し,Webページをダウンロードする時間を短縮する。さらに,サーバー負荷分散やSSL(secure sockets layer)の暗号化/復号化機能を追加。機能を拡張した。

 製品は,「Request Switch 9400」と「同9800」の2タイプを用意した。Request Switch 9400は10BASE-T/100BASE-TX自動認識ポートを2個持つ。同9800は10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-Tあるいは1000BASE-SXポートを4個持ち,冗長構成を取れる。いずれも1秒間に最大4400のSSLセッションを処理できる。
(蛯谷 敏=米ラスベガス発)