NTT-MEは,個人向けのIP電話サービスに5月から本格参入する。現在提供中のSOHO(small office,home office)向けIP電話サービス「WAKWAKコール・ゴーゴー」に,個人向けメニューを追加する。MTT-MEのユーザー間の通話は無料。加入電話への通話もSOHO向けの料金(90秒10円から)より割安に設定する方針である。月額の基本料は未定。

 WAKWAKコール・ゴーゴーは,ADSL(asymmetric digital subscriber line)などのブロードバンド回線を足回りに使うサービス。ユーザーがIP電話を利用する際に必要なVoIP(voice over IP)ゲートウエイの販売価格が3万~4万円程度と,個人にとっては割高感があったため,NTT-MEは主にSOHO向けにサービスを提供してきた。しかし,機器コストが1万円台で販売可能な水準まで下がってきたことから,個人向けでもブロードバンド回線を足回りに使うサービスの開始に踏み切る。

 個人向けサービスの開始と同時に,VoIPゲートウエイ機能を内蔵したIP電話機の販売・レンタルも始める。インターネットに接続する機会が少ないユーザーにも,音声通話でブロードバンド回線の利用を促す。

 NTT-MEはこれまで,個人向けには中継電話タイプの「WAKWAKコール」を提供してきた。しかしWAKWAKコールは,通話料が90秒20円からと他のIP電話サービスに比べて割高で,NTT-MEのアクセス・ポイントにいったん電話をかけてから相手先番号をダイヤルするなど,操作も煩雑だった。