映像や広告,教育関連事業を手掛けるビィズグループは,2002年4月から,ストリーム配信事業者向けにIPベースの衛星中継サービスを提供する。音楽コンサートなどイベントのライブ中継サービスを提供する配信事業者に対して現地からの中継業務を請け負うもので,IP配信に特化したことで従来の衛星中継サービスよりもコストを低くしたという。

 既に5月に開催される音楽コンサートのストリーミング配信など,中継業務の請け負いを決めているという。また中継サービスを提供するだけでなく,教育関連や学会,記者会見中継などの独自コンテンツを作成し,配信事業者に供給する方針だ。これらの事業で初年度に1億円,2年目以降に5億円の売り上げを目指す。

 衛星中継に利用するのは宇宙通信(SCC)の通信衛星「SUPERBIRD-B」で,当初は4Mビット/秒までの映像配信に対応する。今回のサービスのために,IPベースの映像配信に特化した中継車を構築,配備した。中継サービスの料金は,中継車の貸し出しが1日30万円,帯域4Mビット/秒の衛星回線の貸し出しが1時間当たり10万円など。ビィズグループは,中継サービスやコンテンツ提供のほかに,今回の中継車の外販も行う。価格は2000万円台から。
(玄 忠雄=日経コミュニケーション)