NTT東西地域会社は3月25日,コロケーション手続きの接続約款を変更する認可申請を総務大臣に届け出た。NTT局舎内のコロケーション・スペース(機器の設置場所)を,ADSL(asymmetric digital subscriber line)事業者などに対し公平に分配するための措置である。

 主な変更点は,(1)設置スペースなどの空きが規定値を下回った局では,各事業者に対するスペースの割り当て量に上限を設定する,(2)他事業者に提供するコロケーション関連情報を拡充する――の2点。

 (1)は,設置スペースが18架(1架は80cm×80cm以下),MDF(主配線盤)端子数が5000回線相当,受発電設備の電力容量が72kVAを下回った局で,割り当て量を2架,1000回線相当数,8kVA以下に制限する。(2)は,これまで提供していた設置スペースとMDF端子数の空き状況のほかに,電力容量の情報を追加する。さらに情報の更新期間を,四半期単位から1カ月単位に短縮する。

 東西NTTの申請を受けた総務省は,まずパブリック・コメントを募集して他事業者などからの意見を集約する予定。意見を基に必要に応じて変更すべき点を指摘し,その後認可する。ただし情報開示の充実については,東西NTTは認可を待たずに実施する方針である。

(島津 忠承=日経コミュニケーション)