日立製作所とアットマークベンチャーは共同で,商業施設を対象としたホットスポット・サービスの構築および運営支援サービスを開始する。3月中をめどに,東京都内の長期滞在型宿泊施設10カ所および港区にある骨董通りで商用サービスを順次立ち上げる。

 同サービスはホテルや商店街内の店舗などを対象に,(1)ADSL(asymmetric digital subscriber line)などのブロードバンド・アクセス回線とインターネット接続サービス,(2)無線LANの基地局や端末,(3)インターネット上のコミュニティ・サイト,などを一括して提供する。利用料は通信費やハードウエアのレンタル料,運用保守料込みで月額1万円。ホットスポットを展開したい企業が自前で回線を引かなくても,同サービスを利用することで,顧客にホットスポット・サービスを提供できるようになる。

 商業施設に設置するアクセス・ポイントや端末は,無線LANの国際標準規格「IEEE802.11b」に対応している。端末としては現在主流のPCカード型のほか,USBアダプタ型の製品も用意する。

 アットマーク・ベンチャーは,IT関連企業20社が集まる「ブロードバンドeビジネス協議会」を主催するベンチャー企業。ホットスポットの事業性を検証するため,2001年12月からタリーズコーヒージャパンなどと組んで,東京都内の喫茶店数カ所で実証実験を続けている。

(高槻 芳=日経コミュニケーション)