NTT東日本が,無線LAN技術を使う定額サービス「Mフレッツ」(仮称)の提供に向けて準備を進めていることが明らかになった。5月にも,東京都と北海道で試験サービスとして開始する見通しである。

 Mフレッツのユーザーは,Mフレッツ対応の企業内,喫茶店,ホテルなどから,無線LANを利用してインターネットに接続できる。企業やホテルなどはNTT東日本のFTTH(fiber to the home)サービス「Bフレッツ」などを導入して無線LANのアクセス・ポイントを設置すれば,Mフレッツ環境を構築できる。

 Mフレッツは,NTT東日本が提供中の定額接続サービス「フレッツ」シリーズのオプションとして提供する見込み。ユーザーは加入しているインターネット接続事業者(プロバイダ)を利用できる。例えば,自宅でフレッツ・ADSL(asymmetric digital subscriber line)を利用してプロバイダAに接続しているユーザーは,会社や外出先でもMフレッツを経由してプロバイダAに直接つなぐといった使い方ができる。自宅でも,外出先でも,まったく同じ環境でインターネットに接続できるわけだ。

 無線LAN技術は,2.4GHz帯のIEEE802.11b規格に対応した最大11Mビット/秒の製品を活用する計画である。ただし今後,5GHz帯のIEEE802.11aなどに対応する製品の採用も検討している。

(中川 ヒロミ=日経コミュニケーション)