NTT東日本とNTT西日本が提供中のFTTH(fiber to the home)サービス「Bフレッツ」の加入状況が明らかになった。2001年12月末時点で,開通回線数は約5100,申し込み数は約2万。開通数の内訳は,NTT東日本が約3500,NTT西日本が約1600だった。申し込み数の内訳は,NTT東日本が約1万4000,NTT西日本が約6000。2001年9月末と比べた3カ月間の増加数は,開通数で約1600,申し込み数で約7600にとどまった。

 Bフレッツは,ユーザー宅に光ファイバを引き込んで提供するアクセス回線サービス。最大速度が10Mまたは100Mビット/秒で,月額料金は3000~4万1100円の4メニューがある。

 Bフレッツの回線数の増加ペースが遅い理由には,提供エリアが狭いことや,開通までに時間がかかることなどがある。12月末時点の提供エリアは,NTT東日本が東京都の一部地域,NTT西日本が大阪市全域と名古屋市,福岡市,広島市,京都市,神戸市の各一部に限定されていた。今後,NTT地域会社は提供エリアを拡大することで,ユーザーの獲得を目指す。NTT東日本は1月中に,政令指定都市や首都圏の大都市に提供エリアを拡大。NTT西日本は順次,政令指定都市やニーズがある県庁所在地にエリアを拡大する計画である。

 また,申し込みから開通までは,光ファイバの引き込み工事などに時間がかかる。Bフレッツを開始した2001年8月時点の開通期間からは約1カ月ほど短縮しているものの,それでも「平均で約1カ月強かかっている」(NTT東日本)のが現状だ。

 このほか,政令指定都市の一部でFTTHサービスを提供中の有線ブロードネットワークス(usen)のユーザー数も明らかになった。12月末時点の申し込み数は9565,開通数は4141。Bフレッツと合わせても,開通数は1万未満。12月末に150万回線を突破したxDSL(digital subscriber line)サービスと比べると,加入者数は格段の開きがある。

(中川 ヒロミ=日経コミュニケーション)