NTT東日本が10月25日に発表した最大8Mビット/秒のADSL(asymmetric digital subscriber line)サービス「フレッツ・ADSL」に,対応プランを提供するインターネット接続事業者(プロバイダ)が相次いでいる。NEC,朝日ネット,ぷららネットワークスが25日から26日にかけて発表した。各社とも,8Mビット/秒のフレッツ・ADSLが始まる12月25日に合わせてメニューを拡充する。

 NECは,インターネット接続サービス「BIGLOBE」のフレッツ・ADSL向けプラン(月額2000円)を料金そのままで8Mビット/秒のメニューに対応させる。さらに,新しく加入するユーザー対象に,半年間の利用料を月額500円に引き下げるキャンペーンを実施する。同じく,朝日ネットは月額880円,ぷららネットワークスが月額850円の従来のフレッツ・ADSL向け料金プランで,8Mビット/秒のメニューを利用できるようにする。

 ユーザーはこれらのプロバイダ利用料のほかに,フレッツ・ADSLの8Mビット/秒メニューの月額料金3100円が必要。例えば朝日ネットのユーザーが8Mビット/秒フレッツ・ADSLを利用する場合は合計月額3980円。NTT地域会社が始める電話会社選択サービス「マイラインプラス」とのセット割引を利用すれば,月額料金が10%割引の2790円となり,月額合計3670円に下がる。

 ただしこうした割引サービスを適用しても,フレッツ・ADSL以外の8Mビット/秒ADSL回線を使うサービスと比べるとやや割高。ソフトバンク・グループが提供する最大8Mビット/秒のADSLサービス「Yahoo! BB」は月額3017円で済む。また,NTTコミュニケーションズとKDDIはそれぞれ,アッカ・ネットワークスやイー・アクセスの8Mビット/秒ADSL回線を利用するメニューで,マイラインプラスとのセット割引を提供する予定。NTTコミュニケーションズは11月から2002年2月末まで月額1970円,KDDIが11月から2002年3月末まで月額1980円で,8Mビット/秒のADSLサービスを利用できるようにする。

(高槻 芳=日経コミュニケーション)