NTT東日本は10月9日,企業向けのIP接続サービス「フレッツ・オフィス」にギガ(G)ビット・イーサネット・インタフェースの品目を追加すると発表した。10月16日から提供を始める。

 新しい品目の「フレッツ・オフィス ギガビットイーサネット」は,NTT東日本の地域IP網に最大1.4Gビット/秒で接続できる。例えば,センター拠点に同サービスを利用し,定額ISDNの「フレッツ・ISDN」,ADSL(asymmetric digital subscriber line)サービスの「フレッツ・ADSL」,FTTH(fiber to the home)サービスの「Bフレッツ」で地域IP網につながる拠点の通信を集約する。従来は,ATM専用線による135Mビット/秒が最大速度だったため,最大100Mビット/秒のBフレッツを収容するには回線速度が不足気味だった。

 ユーザーは,100Mビット/秒単位で回線速度を契約できる。ユーザー宅で一つのギガビット・インタフェースを利用できる「シングルクラス」と,回線を2重化した「デュアルクラス」の2種類がある。デュアルクラスは,一方の回線に障害が発生しても他方の回線で通信を継続できるため,フレッツ・オフィスを使って構築したイントラネットの信頼性を高められる。また,1Gビット/秒を超える帯域が必要な場合はデュアルクラスを契約する必要がある。

 月額料金は基本料金,加算額,屋内配線使用料の三つに分かれる。基本料金はシングルクラスが月額75万円,ディアルクラスが月額90万7000円。ただし基本料金で通信できるのは最大100Mビット/秒まで。200Mビット/秒以上を利用したい場合には,100Mビット/秒ごとに4万6000円の加算額が必要になる。屋内配線使用料はシングルクラスが月額2000円,デュアルクラスが月額4000円。

 サービス提供地域は,NTT東日本の地域IP網中継ビルの収容エリア内。サービス開始当初は,東京23区の丸の内,大手町,霞ヶ関,東渋谷──の各地域IP網中継ビルの周辺数kmとなる。NTT西日本管内でのサービス開始時期は未定。

(安井 晴海=日経コミュニケーション)