関西電力は9月27日,最大100Mビット/秒のFTTH(fiber to the home)サービスの実験を11月に開始すると発表した。実験は,子会社のケイ・オプティコムと共同で実施。インターネット接続環境を提供するほか,FTTH回線経由で音楽や映画などの大容量コンテンツを配信する。2002年3月まで実験を行い,その後サービスとして事業化したい考えだ。

 FTTH実験は,兵庫県西宮市の一部エリアと大阪市のアメリカ村エリアで実施する。西宮地区で約500軒の一戸建てユーザー,アメリカ村地区で約75軒の店舗ユーザーを募集する。ネットワークの運用方法などを検証するのが目的。関西電力が敷設した光ファイバの両端に機器を接続して,最大100Mビット/秒で通信する。

 FTTHサービスはすでに,NTT東西地域会社や有線ブロードネットワークス,スピードネットなどが提供中。東京電力,中部電力,中国電力などの電力会社も相次いで,事業化の可能性を探るためにFTTH実験に着手している。

 なお関西電力のコンテンツ配信実験は,ケイ・オプティコムが提供するインターネット・マンションのユーザーと,関西マルチメディアサービスのCATVインターネット「ZAQ」のユーザーからも合計500世帯を募集して実施する計画である。