米シスコ・システムズは,米国ジョージア州アトランタで開催中の「Networld+Interop 2001 Atlanta」でコンテンツ変換装置「Cisco CTE1400」を展示,今後モバイルにも力を入れることをアピールしている(写真)。CTE1400は,HTMLやXMLで記述したパソコン向けのWebページを,モバイル端末の仕様にあわせて自動的に変換した上で配信する装置。すでに米国では8月1日に発表済みで,価格は7万ドル。日本国内での発表は未定。

 CTE1400は,配信するWebページをいったんXHTML形式に変換してから,対象となるモバイル端末に合わせてコンテンツを変換する。対応するモバイル端末向けの記述言語は,cHTML,WML,HDML,パーム端末向けのClipped HTMLなど。コンテンツ配信プロバイダだけでなく,モバイル端末を使った業務システムなどを構築したい企業も使える。

 同じコンテンツを異なる複数のモバイル端末に配信する場合,単に記述言語を変換するだけでは十分ではない。モバイル端末では,一度に表示できるコンテンツに限界があるからだ。配信するモバイル端末によっては,不必要な画像データを省くなどコンテンツを簡素化する必要も出てくる。CTE1400は,こうした場合に対処するためのカスタマイズ機能を持つ。会場のブース内では,検索サイトのヤフーをサンプルにして,WindowsCE端末と同社のIPフォン向けに個別にコンテンツをカスタマイズし,二つの端末で表示の異なるコンテンツを配信できることをデモしている。

(加藤 慶信=日経コミュニケーション)