総務省総合通信基盤局は9月7日,国内のxDSL(digital subscriber line)回線数の速報値を発表した。8月末時点でNTT東西地域会社の銅線を利用したxDSLサービスの開通数は,51万339回線となった。7月末時点からの増加分は10万9579回線である。

 回線数を地域別に見ると,東日本エリアが31万5757回線,西日本エリアが19万4582回線。前月からの増加分では東日本が6万3630回線,西日本の4万5949回線となっている。

 xDSL回線数の増加傾向を見ると,6月をピークに増加率に伸びが見られなくなり,2カ月間ほぼ一定の増加率を示していることが分かる。5月末から6月末までの増加分は11万回線を超えていたが,6月末から7月末までの増加分は10万9427回線。8月末もほぼ同じ増加率となった。

 8月の増加率が7月とあまり変化がなかったのは,9月以降のxDSLサービス一斉値下げを目前に,潜在ユーザーの買い控えが起きているためと推測できる。ソフトバンク・グループのYahoo! BBが始まるのは9月で,インターネット接続事業者(プロバイダ)各社がxDSLを値下げするのも9月以降である。そのほか,8月の夏休み期間の工事停止による開通遅れなどの影響も考えられる。
(米田 正明=日経コミュニケーション)