インターネットイニシアティブ(IIJ)は9月4日,日米間のインターネットVPN構築サービス「IIJグローバルVPN」を試験サービスとして開始した。利用料金は月額15万円から。主な用途として,米国の生産工場やデザイン研究所などと高速回線で接続することを想定している。

 IIJグローバルVPNは,カナダのノーテル・ネットワークスのVPN装置「Nortel Networks Contivity VPN Switchシリーズ」を使ってインターネットVPNを構築する。拠点間通信はIPsecでセキュリティを確保する。サービスを利用するには別途,インターネット接続事業者(プロバイダ)との契約が必要だが,すでに契約済みのIIJ以外のプロバイダをそのまま利用することも可能だ。

 料金体系は,導入するVPN装置のセッション処理性能で変わる。1拠点あたりの月額基本料金は,最大100セッションを同時処理できる「Contivity 1510」を導入する場合で月額15万円(米国内の拠点は900ドル)。以下,最大1000セッションの「Contivity 2600」で月額23万円(同1200ドル),最大5000セッションの「Contivity 4500」で月額50万円(同2600ドル)――である。初期導入費用は,1拠点あたり50万円(米国内の拠点は4000ドル)。

 月額料金には,電話によるサポートなどが含まれる。サポートの対応は,米国内の拠点でも日本語で対応する。米国の拠点に導入する場合でも,国内のIIJが申し込みを受け付ける。なお,当面は試験サービスとして提供するため,利用開始から3カ月間は,すべての月額料金を無料とする。ただし,3カ月未満の場合でも,IIJが本サービスに移行した時点で料金が発生する。

(加藤 慶信=日経コミュニケーション)