CSKネットワークシステムズは国際IP-VPN(仮想閉域網)事業者の米ジェンプレックス・インターネットと提携し,国際IP-VPNサービス「HighwayGlobal IP-VPN」を9月15日から開始する。開始当初から米国,インド,チェコなど25カ国と接続できる。さらに年度内には34カ国まで拡大する。

 同サービスはIPパケットにラベルを付与して通信相手を特定するMPLS(multiprotocol label switching)技術でVPNを構築する。基幹網を構成するルーターには,安定性を評価して米ジュニパー・ネットワークスの製品を採用した。

 VPNとユーザー拠点との接続には専用線のほか,ダイヤルアップやインターネット経由の形態も可能。インターネット経由の場合はIPsec(IP security protocol)によってセキュリティを確保する。提供する速度品目は64k~155.5Mビット/秒。155.5Mビット/秒品目のユーザー・網インタフェースはSONET(synchronous optical network)である。各国でのアクセス回線の手配はCSKネットが一括して請け負うため,ユーザーは少ない手間で接続できる。

 料金体系は,VPN内での帯域確保の有無と,月額定額課金かユーザーが利用したトラフィック量に基づく従量課金かの違いで3種類に分かれる。具体的には(1)帯域確保型で固定課金,(2)帯域確保型で従量課金,(3)帯域を一定値までしか確保しない代わりに(1)よりも割安にする固定課金――である。

 CSKネットが設定する参考料金で試算すると,(1)のメニューを選択し,日本,米国,マレーシア,シンガポールの各拠点を64kビット/秒で接続する場合で,月額22万7796円。「NTTコミュニケーションズやKDDIが提供する国際IP-VPNと比較して,半額以下で提供できる」(CSKネットの三浦功二プロジェクト推進室技術支援担当課長)という。

(島津 忠承=日経コミュニケーション)