NTT東西地域会社が,「Bフレッツ」に接続する端末台数に制限をつける方針で検討していることが明らかになった。数十台の端末を利用するヘビー・ユーザーがネットワークを占有して,他のBフレッツ・ユーザーのスループットが低下するのを防ぐのが目的である。

 Bフレッツは,NTT地域会社が8月1日に開始したFTTH(fiber to the home)サービス。現在は「ファミリータイプ」,「ベーシックタイプ」,「マンションタイプ」の3種類で,最大10M~100Mビット/秒のFTTH回線を月額3800~1万100円で利用できる。専用線に比べると格安であるため,128kビット/秒程度の低速専用線からBフレッツに切り替える企業が増えているほか,マンション向けインターネット・サービスのアクセス回線としての利用も伸びている。

 しかし,1本のBフレッツ回線に数十台の端末がつながる企業やマンションでの利用が増えれば,Bフレッツ全体のスループット低下につながる。Bフレッツは,主にトラフィックの少ない個人やSOHO(small office, home office)ユーザーが利用することを想定してネットワークを共用し,低料金を実現しているからだ。

 そこで現行のBフレッツでは,回線に接続できる端末数を制限する方向で調整を進めている。具体的には,1回線当たりの端末数の上限を5~10台の範囲で設定し,早ければ9月中にも変更する。ただし,NTT地域会社が11月にも開始する計画の企業向けBフレッツ・サービス「高スループットタイプ」(仮称)は,50台程度の端末を接続可能にする方針である。