ストレージ製品ベンダーを中心に国内30社が参加する業界団体「ストレージネットワーキング・インダストリ・アソシエーション日本支部」(SNIA-J)が,8月27日に正式に発足し,第1回総会を開催した。イーエムシー ジャパンなどのベンダーのほか,NTTコミュニケーションズ(NTTコム)などの通信事業者,伊藤忠テクノサイエンスなどのシステム・インテグレータが参加した。97年に発足した米SNIA(Storage Networking Industry Association)の支部という位置づけである。

 SNIA-Jの活動目的は,大量のデータを高速に蓄積,活用するストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)などのストレージ関連技術の普及・促進にある。企業のディジタル・データ活用が活発化するにつれ,ストレージ・システムのネットワーク化技術が重要になる。そこで同団体では,ベンダー間の情報共有や連携を進め,ストレージ市場の活性化を図る。今後はセミナーや展示会での情報提供のほか,国内固有の顧客ニーズの調査,各ベンダーの製品の相互接続技術の検証などを実施する。通信事業者であるNTTコムは,ストレージ共有システムのオンライン化など付加価値サービスを開発する狙いから参加した。

 第1回会合では,同団体の役員および理事を選出した。会長には富士通の吉田浩氏が就任し,副会長にはコンパックコンピュータの古谷幹則氏,日立製作所の米田茂氏,イーエムシー ジャパンの清水照久氏の3人が就いた。9月前半にSNIA-Jの日本語Webサイトを立ち上げ,本格的に情報提供活動を開始する。

 参加企業には総会の表決権を持つ正会員と,表決権を持たない賛助会員の2種類がある。正会員は,イーエムシー ジャパン,伊藤忠テクノサイエンス,NEC,NTTコミュニケーションズ,コンパックコンピュータ,コンピュータ・アソシエイツ,サン・マイクロシステムズ,東京エレクトロン,東芝,日本IBM,日本ネットワーク・アプライアンス,日本ヒューレット・パッカード,BMCソフトウェア,日立製作所,富士通,ブロケードコミュニケーションズシステムズ,ベリタスソフトウェア,マクデータ・ジャパンの18社。賛助会員は,NECシステム建設,沖電気工業,兼松エレクトロニクス,サーヴァンツ インターナショナル,シー・エル・シー,住商エレクトロニクス,ソニー,日商エレクトロニクス,日製産業,日本シー・エヌ・ティ,日本チボリシステムズ,マイクロソフトの12社である。

(滝沢 泰盛=日経コミュニケーション)