米シスコ・システムズは,負荷分散装置の最上位機種「CSM」(Content Switching Module)を日本国内向けに投入する。8月下旬にも出荷を開始する予定で,価格は未定。
CSMはカード型モジュールで,シスコのレイヤー3スイッチ「Catalyst 6500」に装着して使用する。1秒当たり最大20万のTCP(transmission control protocol)セッションを確立でき,同時に100万セッションを保持できる。
複数サーバーにアクセスを振り分けるアルゴリズムは,ラウンドロビンや最小接続数など6種類の方法を備える。実際の振り分けには,IPアドレスやTCPのポート番号のほか,URL(uniform resource locator)やCookieなどレイヤー4以上の情報も参照可能。
CSMは,多数のユーザーからの同時アクセスを複数のサーバーへ効率的に分配する負荷分散装置。大規模Webサイトなどで,トラフィック集中によるサーバーの処理能力低下やダウンを防ぐために使う。
シスコはCSMの投入で,既に出荷している負荷分散装置「LD」(Local Director)をローエンド向け,「CSS」(Content Service Switch)をミドルレンジ向けと位置付ける。これにより,すべてのユーザー層をカバーする製品ラインナップをそろえたことになる。