DDIポケットは7月31日,PHSを使ったデータ通信サービス「AirH"」(エアーエッジ)の定額料金プラン「つなぎ放題コース」を8月29日から全国一斉に提供すると発表した。月額5800円で,32kビット/秒のパケット通信が使い放題となる。DDIポケットは5月中旬,「つなぎ放題コースを月額7000円で8月から提供する」と発表していたが,サービス開始前に料金を見直す格好となった。

 AirH"は,回線交換通信方式とパケット通信方式を組み合わせたデータ通信サービス。(1)32kビット/秒のパケット通信と64kビット/秒の回線交換通信を送受信するデータ量に応じて自動的に切り替える「フレックスチェンジ方式」,(2)32kビット/秒のパケット通信だけを使用する「32kパケット方式」──の2通りの通信方式がある。

 今回発表したつなぎ放題コースは,32kパケット方式を採用する。これに対し,フレックスチェンジ方式を採用した料金プラン「ネット25」は6月1日から提供済みである。ネット25の月額基本料も5800円で,月間25時間までの通信料金が無料になる。超過分の通信料は,10円/分である。

 DDIポケットは料金面から見て,つなぎ放題コースを「1日1時間以上,データ通信をするヘビー・ユーザー向け」,ネット25を「1日数十分~1時間程度使うミドル・ユーザー向け」と位置づける。また,つなぎ放題コースもネット25も,月額基本料を15%割り引くサービス「年間契約割引」を併用できる。割引適用後の月額基本料はいずれも4930円になる。

 AirH"の利用には,対応端末が必要となる。現時点では,電話機型端末はなく,PCカード型およびコンパクト・フラッシュ・カード型の2製品が販売されている。また,接続先となるインターネット接続サービスもAirH"に対応している必要がある。現時点では,DDIポケット「PRIN」,KDDI「DION」,ニフティ「@nifty」,NEC「BIGLOBE」,ぷららネットワークス「ぷらら」,ドリーム・トレイン・インターネット「DTI」,アルファ総合研究所「アルファインターネット」,朝日ネット「ASAHIネット」,デオデオ「デオデオインターネット」──などが,今秋にかけて順次対応していく予定である。

(杉山 泰一=日経コミュニケーション)