KDDIは7月18日,パソコン向けEC(電子商取引)サイトの運用者に提供中の決済代行サービス「PayCounter」を,ブラウザフォン向けECサイトでも利用可能にすると発表した。auおよびツーカー・グループの携帯電話向けブラウザフォン・サービス「EZweb」に対応したECサイトを,短期間かつ低コストで構築できるようになる。

 EZweb対応ECサイトの運営者は,KDDIとPayCounterの利用契約を結ぶだけで,ECサイト・ユーザーに様々な商品代金の支払い方法を提供できるようになる。決済方法は,(1)KDDIのコーリングカードによる決済,(2)クレジットカードによる決済,(3)コンビニエンス・ストアでの支払い,(4)物流会社による商品代引--の4種類を用意。ECサイト運営者が自ら,クレジットカード会社や物流会社などと個別契約を交わす必要はない。(1)は9月,(2)~(4)は11月から利用可能になる。

 PayCounter対応ECサイトでの商品購入方法は次のようになる。ユーザーは,まずECサイト上で購入したい商品を注文する。続いて,商品の支払い手続きをするために,KDDIが運用するPayCounterサイト上で支払い方法を選択する。例えばコーリングカードでの決済を選んだら,そのカード番号を携帯電話機から入力・送信することになる。

 EZweb対応ECサイトの運営者が支払うPayCounterの利用料はまだ決まっていない。上記(1)~(4)の決済方法についてそれぞれ個別に,初期費用と月額利用料が設定される見通し。つまり,ECサイト運営者がコストを重視するのであれば,例えば(1)だけ,あるいは(2)と(3)だけといった任意の組み合わせを選ぶこともできる。

 また,KDDIはパソコン向けECサイトの運用者を対象としたPayCounterのサービス内容も順次拡張する意向である。現時点では,クレジットカードによる決済とコンビニエンス・ストアでの支払いが可能だが,ここに,8月からコーリングカードによる決済とKDDIのインターネット接続サービス「DION」による回収代行が,11月には物流会社による商品代引が加わる。例えば,コンビニエンス・ストアでの支払いを選択したときの利用料は,初期費用が1万円で,月額基本料は5000円。このほか,1取引あたりの商品代金に応じて手数料が250~650円かかる。