韓国の情報通信省は7月13日,ブロードバンド・アクセス・サービスの普及率についての速報値を発表した。それによると,ADSL(asymmetric digital subscriber line),CATVインターネット,マンション内LAN接続を合わせた総数は6月末時点で625万世帯。普及率は全世帯の約4割に及ぶ。2000年末に約400万世帯,3月末に500万世帯と,3カ月ごとに100万世帯のペースで増え続けている。

 625万世帯の内訳は,ADSLが約350万世帯,CATVインターネットが約195万世帯,マンション内LAN接続が約78万世帯。韓国のNTTに当たる韓国通信(シェア50%),ハナロ通信(同25%),スルーネット(同17%)などがこれらのブロードバンド・サービスを提供している。また,情報通信省は速報の中で,ブロードバンド・サービスのユーザーが2001年末までに750万世帯を超えるとの見通しを明らかにした。

 韓国政府は今後,政府・民間の資金を合わせて20兆ウォン(約1兆9000億円)を投資し,2005年までに全世帯の84%に当たる1350万世帯に平均20Mビット/秒のブロードバンド・アクセス環境を普及させる計画である。現時点で,米国のブロードバンド・サービス世帯普及率は約10%で,日本は約3%。当面,韓国の独走状態が続きそうだ。