ソニーは7月2日,企業向けのADSL(asymmetric digital subscriber line)インターネット接続サービス「ADSL pro」を開始したと発表した。料金は接続回線を電話と共用する場合で月額4万8000円,ADSL専用の場合で月額4万9800円。当初のサービス提供地域は,主に東京都23区と神奈川県,埼玉県,千葉県の一部の都市になる。

 ADSL proは,ソニーが企業向けに「ブロードバンド・ソリューション&サービス」と称して提供している「bit-drive」の新しいメニュー。同社が2000年7月から開始したFWA(fixed wireless access)無線サービスに続くメニューとなる。通信速度は下り(局舎からユーザー宅方向)最大1.5Mビット/秒,上り最大512kビット/秒。初期費用は,契約事務手数料とDSL開通費,NTT地域会社へのDSL回線申し込み費用を合わせ5万9400円。企業向けADSLインターネットとしては,平均的な料金設定だ。

 ADSL proのネットワークは,まずNTTの電話局からADSL事業者であるアッカ・ネットワークスの中継網に接続。次いでソニーの法人サービス向け自営網であるbit-drive網を経由してインターネットに接続する形を取る。ソニーは,アッカの中継網にADSL proユーザー専用の帯域を確保し,高品質な接続環境を提供するとしている。

 インターネット接続サービスのほかに,FWAサービスでも実施しているオールインワン型のインターネット・サーバー「Digital Gate」のレンタル・サービスも提供する。料金は月額利用料が3万円,オプションのVPN(virtual provate network)利用料が月額1万円など。