NTT持ち株会社は6月29日,動画像など大容量のブロードバンド向けコンテンツを配信する100%子会社を設立したと発表した。会社名は「NTTブロードバンドイニシアティブ」(NTT-BB)。コンテンツ事業者を募り,課金・決済や顧客管理,セキュリティ・サービスを提供する。

 コンテンツにアクセスできるのは,NTT東西地域会社が提供する最大10Mもしくは100Mビット/秒のFTTH(fiber to the home)サービス「Bフレッツ」や,最大1.5Mビット/秒のADSL(asymmetric digital subscriber line)サービス「フレッツ・ADSL」のユーザー。NTT-BBはコンテンツ・サーバーを設置するネットワークを地域会社のIP網と直結し,高いスループットを実現するとしている。

 2001年秋に東京と大阪で試験提供を開始。2002年春に,本格サービスに移行する。提供地域は,NTT地域会社のフレッツ・ADSLとBフレッツのエリア拡大に合わせて広げる。将来的には,次世代携帯電話サービス「IMT-2000」への対応も計画している。

 NTT-BBは当初約60人の陣容でスタートし,300人まで増員する予定。社長には,NTTの和才博美取締役が就いた。

(吉野 次郎=日経コミュニケーション)