レベルスリー・コミュニケーションズは6月28日,日本-香港間に敷設した海底ケーブル「Tiger」を使った大容量国際通信サービスを開始した。同社は2001年4月に日本-香港間の海底ケーブルを陸揚げ済み。このケーブルと波長分割分割(WDM)技術を組み合わせ,320Gビット/秒の容量を確保している。

 提供するのは,1.5Mビット/秒から2.5Gビット/秒までの専用線サービスと,2.5Gビット/秒または10Gビット/秒の波長レンタル・サービス。主に通信事業者やインターネット接続事業者(プロバイダ)が国際バックボーンを強化する用途を想定しており,仏フランス テレコムが最初の顧客となることが明らかになっている。料金は,「競争環境を見ながら,最終的には市場価格の1/4程度で提供したい」(同社)としている。

 このサービスに使用する海底ケーブル「Tiger」は,レベルスリーと英国の国際通信事業者であるフラッグ・テレコムが共同で構築中のもの。現在は日本-香港間のみ開通しているが,2002年中に台湾,韓国を結び,サービスを拡大する計画。またレベルスリーは2001年9月までに開通する予定の日米間海底ケーブル「JAPAN-US」の建設にも参加しており,最終的には米国のレベルスリー本社のネットワークとも接続する予定である。

(滝沢 泰盛)