総務大臣の諮問機関である情報通信審議会の専門委員会は15日,第3世代移動通信システム「IMT-2000」を引き継ぐ第4世代移動通信システム(4G)の仕様案をまとめた。

 同案では4Gの実用化時期を2010年に設定。IMT-2000の最大データ通信速度は2Mビット/秒だが,4Gは最大100Mビット/秒と大幅に高速化する。また,端末仕様を共通化することで,ユーザーが端末の契約先事業者を自由に選べるようになるとしている。情報通信審議会はこの仕様案を「新世代移動通信システムの将来展望」として25日に答申する。

 総務省はこれを受けて,国際標準化機関のITU-R(国際電気通信連合無線通信部門)に4Gの標準化を働きかける。具体的にはITU-Rが27日から開催する4G検討部会「WP8F」の会合で,今回の答申内容を日本案として提出する見込みである。

(高槻 芳=日経コミュニケーション)