6月3日~7日に米国アトランタで開催された「SUPERCOMM 2001」では,“メトロ(都市圏)市場向け”をうたい文句にした高速ルーターの出展が目立った。ルーター市場最大手の米シスコ・システムズをはじめ,多数の企業がメトロ市場向け高速ルーターを紹介。国内販売に先駆けて製品を展示する日本企業も目立った。

 NECの米国法人は,日本で6月中の発売を予定する「CX5220」や,昨年末から出荷している「CX5210」などを展示した(写真上)。米国でもCX5210は販売中で,CX5220は第4四半期の発売を予定している。CX5210はメトロ・ネットワーク向けのルーターで,CX5220はメトロとコアのネットワークを結ぶルーターという位置付け。

 CX5220の最大スイッチング容量は320Gビット/秒,対応する回線速度は最大10Gビット/秒(OC-192)である。一方のCX5210は,スイッチング容量が最大80Gビット/秒で,最大2.5Gビット/秒(OC-48)の回線に対応する。

 また,古河電気工業も子会社の米FITELテクノロジーズを通じて,未発表の「FITELnet-G」を披露した。ギガビット・イーサネット対応ポートを二つ持つFITELnet-G10と,同16ポートを持つFITELnet-G40(写真下)の2製品があり,世界で初めてマルチキャストQoS(quality of service)機能を搭載したという。国内での発売は10月を目標としており,8月をめどに古河電工の社内ネットワークに導入する意向。価格は未定。

 NECや古河電工は,こうした新製品のQoS機能に強い自信を見せる。両社とも,業界最大手の米シスコ・システムズや2番手の米ジュニパー・ネットワークスよりも高精度なQoSを実現できると自負している。