NTTドコモは5月25日,iモード・ユーザーに送り付けられる迷惑メールへの新たな対応策を明らかにした。メールの受け取り拒否件数を拡大するほか,年内にメール受信料そのものを見直す。また,新聞やテレビなどの広告を使って,ユーザーに迷惑メール防止策を広く呼びかける。

 迷惑メールとは,iモードに勝手に送られてくる「出会い系サイト」の案内や広告メールなどのこと。iモード・メールの初期設定でアドレスは電話番号が使われるため,メール送信者が不特定多数に広告メールを送りつけやすい状態にある。また,迷惑メールといえども受信パケット代はiモード・ユーザーに請求される。このため,「なぜ迷惑メールの料金まで負担しなければならないのか」などの苦情がNTTドコモに寄せられていた。

 新たな対応策は,(1)指定したメールだけを着信または拒否する「メール指定受信・指定拒否機能」のメール・アドレス登録件数を,現行の5件から10件に拡大,(2)iモードの初期設定のメール・アドレスを電話番号から英数字などの組み合わせに変更,(3)メール受信時のパケット料金を“工夫”する--の三つ。(1)は6月上旬,(2)は7月上旬,(3)は年内をめどに実施する。パケット料金の工夫の具体的な内容は未定だが,一定数のメール受信料金の無料化や,メール受信料の定額化などを検討している模様だ。

(川崎 慎介=日経コミュニケーション)