インターネット接続サービス「@nifty」を運営する国内最大のインターネット接続事業者(プロバイダ)のニフティは4月18日,2001年度事業計画を明らかにした。2001年度は(1)サービス・ビジネス拡大,(2)ブロードバンド展開,(3)“個”のエンパワーメントの実現--の三つのポイントに重点を置いて事業を進める。売り上げは2000年度比141億円増の745億円に拡大させる計画。

 ブロードバンド展開については,2001年度中にADSL(asymmetric digital subscriber line)とCATVインターネット経由の@nifty会員を30万人まで増やす予定。また,コンテンツ・プロバイダとの連携やオリジナル・コンテンツの開発を通じ,ブロードバンド向けコンテンツを拡充する。2001年度中に,映画やゲームを中心に100タイトルをそろえる予定。

 サービス・ビジネス面では,現在@niftyが持つショッピング,自動車情報,スポーツなど21のポータル・サイトのコンテンツを強化し,サービス向上を図る。“個”のエンパワーメントの実現は「まだコンセプトの段階だが,@niftyの利用者に力を与えるプロバイダになるという意味」(渡辺武経社長,写真)と言う。

 @ニフティの2000年3月末の国内会員数は460万人。2000年10月には米国,欧州など8カ国のプロバイダと提携し,「インターネット・グローバル・アライアンス」を発足。提携プロバイダを含めたグローバル会員は2315万人となった。2000年度の売り上げは99年度比116億円増の604億円だった。
(蛯谷 敏=日経コミュニケーション)