フリービット・ドットコムは4月10日,通信速度をユーザーが自分で切り替えられるADSL(asymmetric digital subscriber line)インターネット接続サービスを5月1日に開始すると発表した。サービス名は「ReSET.JP ADSL Basicプラン」で,xDSL事業者のアッカ・ネットワークスの回線を利用する。フリービット・ドットコムはインターネット接続事業者(プロバイダ)などに,ネットワークや課金システムなどを提供する企業。

 ユーザーは基本的に,上り(ユーザーからNTT局方向),下りとも最大256kビット/秒で月額3950円の「ADSL Basicプラン」に加入するが,必要に応じてユーザー自身が最大速度を下り1.5Mビット/秒,上り512kビット/秒に変更できる。高速度で利用している時間は1分当たり5円が基本料に追加されるが,上限料金は月額5500円。常時1.5Mビット/秒で接続しても5500円で済む。

 通信速度の制御は,ATM(非同期転送モード)技術を活用する。まず,ユーザーがパソコンに専用ソフトウエアをインストールして,このソフトの画面上からユーザーID,パスワード,速度を入力する。ReSET.JP側の認証サーバーがユーザー情報や速度を確認すると,ATMノードに設定してあるADSL回線ごとの最大速度を変更するという仕組み。

 ADSLインターネット/サービス・エリアは,5月に東京都23区,大阪市,横浜市で開始し,10月までに政令指定都市など18市以上に拡大する。

(中川 ヒロミ=日経コミュニケーション)