NTTコミュニケーションズ(NTTコム)とマイクロソフトは3月29日,戦略的提携を締結することを発表した。マイクロソフトが開発中のゲーム専用機「Xbox」向けのネットワーク・サービスを2002年に開始,それに先立って今年8月をめどに接続実験を開始する。

 2002年に開始するサービスの内容は,(1)Xboxユーザー向けのADSL(asymmetric digital subscriber line)を使ったインターネット接続,(2)センターからのゲームなどのコンテンツ提供――の二つ。ユーザーは,動画像を含んだオンライン・ゲームをリアルタイムでプレイしたり,同様のゲームを複数のユーザーが同時に参加して遊ぶといった楽しみ方が可能になる。マイクロソフトは,遅延などのネットワーク品質を評価してNTTコムをパートナに選んだという。実験では大手町に設置するデータ・センターにコンテンツを配置,認証などの機能も持たせる。

 マイクロソフトは,今のところほかのプロバイダと提携する予定はない。他プロバイダのADSLサービスを介したXboxの接続については,「NTTコムと共同で,Xbox向けサービスに必要な遅延や帯域を見極め,その上で他プロバイダが提供できるかどうかを検討したい」(マイクロソフトの大浦博久常務)と言う。Xbox向けコンテンツを配置するデータ・センターへは,「当面,他プロバイダ経由ではアクセスできないようにする方向」(マイクロソフト)である。

(阿蘇 和人=日経コミュニケーション)