日立製作所とYDCは3月28日,次世代インターネット・プロトコルである「IPv6」(internet protocol version 6)のソリューション開発と販売促進で協業すると発表した。両社は,IPv6について市場が立ち上がりつつあると認識。互いの商品とノウハウを融合したネットワークを提案し,IPv6市場で優位な立場を確保するのが狙いだ。

 既に日立はIPv6対応の高速ルーター「GR2000」を2000年4月に出荷済み。YDCはIPv6パケットとIPv4パケットの変換装置「TTB」を2001年1月から出荷している。GR2000はIPv6/IPv4両方のルーティングが可能だが,プロトコル変換機能は持たない。TTBはルーティング機能を持たないプロトコル変換専用装置。両社はこれらの2製品を補完する形で協業する。

 協業は技術と営業の二つの分野にまたがる。技術面では,まずYDCのTTBと日立のGR2000などの相互運用性を検証し,システム構成ノウハウを共有する。さらに,検証成果に基づきネットワーク構築手法を開発する。営業面では,共同で販促資料を作成したり,ネットワークを提案したり,顧客向けのセミナーや展示会などの場で共同PRを実施する計画である。

(阿蘇 和人=日経コミュニケーション)