インタードットネットは3月23日,同社のインターネット接続サービス「リムネット」で提供していたNTT東西地域会社のFTTH(fiber to the home)サービス向けメニューを中止すると発表した。新規の申し込みは3月23日に中止し,利用中のユーザーとは中止する日程を調整する。

 中止したのは,NTT地域会社が試験提供中の「光・IP通信網サービス 基本メニュー」対応サービス。光・IP通信網サービス 基本メニューは,最大10Mビット/秒の回線を最大256ユーザーで共用するアクセス回線サービスで,NTT地域会社が2000年12月末から月額1万3000円で提供している。インタードットネットは,ダイヤルアップ接続サービスのオプションとして月額5500円で提供してきた。

 FTTH対応メニューを中止した理由は,月額5500円という低料金で最大10Mビット/秒対応に見合うサービス品質を確保するのが難しいと判断したため。また,「当社のユーザーはヘビー・ユーザーが多い。このため,サービス品質を保つには他社よりもバックボーンのコストが高額になる」(インタードットネット企画広報部)という事情もある。

 NTT地域会社の光・IP通信網サービスには,KDDI,朝日ネット,ソニーコミュニケーションネットワークなど数社が対応している。各社とも月額6000円前後で提供しており,採算を取るのは楽ではない。NTT地域会社は4月にも100Mビット/秒のFTTHサービスを追加して基本サービスを値下げする見通しだが,同時にインターネット接続事業者(プロバイダ)が料金を値下げするのは難しそうだ。
(中川 ヒロミ=日経コミュニケーション)