総務省は21日,無線を使ったインターネット・サービスを計画するスピードネットとネットワークスの2社に,第一種電気通信事業者としての許可を与えた。両社は4月以降,本サービスの提供を開始する。

 ネットワークスは4月中旬,青森市内からサービスを始める。アクセス速度は最大1Mビット/秒。サービス料金は,ユーザー宅に設置する通信機器を買い取る場合,IPアドレスを一つ利用できる個人ユーザー向けが月額4900円,10個のIPアドレスを利用できる企業ユーザー向けが同8900円。通信機器の買い取り料として,初期コストが7万5000円かかる。この機器をレンタルする場合,初期コストは2万5000円になるが,月額料金はそれぞれ900円アップする。個人向けに限り,通信機器の代金を5年分割で徴収するメニューも用意する。

 サービス・エリアは,青森市に続き,年内に青森県弘前市,八戸市,むつ市に拡大する。さらに,兵庫県豊岡市など青森県外の地域でのサービスの提供も検討している。約11万8000万世帯がある青森市内では,年度内に1200世帯の獲得を目指す。

 スピードネットの無線インターネットの開始は5月から。料金は4月下旬に正式発表するが,5000円以下に設定する見込み。アクセス速度は最大1.5Mビット/秒。開始時の提供エリアは埼玉県浦和市,大宮市,与野市の一部。以後,東京都,神奈川県,千葉県の一部地域に順次展開する。

 さらにスピードネットは,2001年夏にも有線回線を使ったインターネット接続サービスを開始する。当初のエリアは埼玉県および東京都の一部で,イーサネットと光ファイバを組み合わせた最大10Mビット/秒のサービスとする。
(松本 敏明=日経コミュニケーション)