NTT東日本とNTT西日本は2月28日に公表した2001年度事業計画の中で,定額制IPサービスである「フレッツ・ISDN」,「フレッツ・ADSL」(asymmetric digital subscriber line)の契約数の見通しを明らかにした。

 両社によるとフレッツ・ISDNの契約数は,今年度末(2001年3月)に全国で約76万回線となる見込み。内訳はNTT東日本が40万,NTT西日本が36万。2001年度もNTT東日本が51万,NTT西日本が43万回線と順調に増加すると予測しており,2002年3月末には全国で170万回線に達する。

 一方のフレッツ・ADSLは2000年12月に開始したばかりだが,2001年3月末に全国で約10万回線に達する見通し。内訳はNTT東日本が8万,NTT西日本が2万。さらに2001年度はNTT東日本で75万,NTT西日本で70万と一気に加入者が急増すると予測。この結果,2002年3月末時点のフレッツ・ADSL加入者は,全国で155万となる。

 光ファイバを家庭に引き込む高速サービス「光・IP通信網サービス」については,試験サービス中であるためユーザー数の見通しを示さなかった。ただし,「ISDN,ADSL,光のフルラインアップでサービスを提供したい。競争事業者もいるので,できるだけ早く事業計画をまとめる」(NTT東日本の三浦惺副社長)と,光サービスへの積極的な姿勢を強調した。

 実際にNTT東日本,西日本ともアクセス網の光ファイバ化にかける設備投資額は大きい。2001年度はNTT東日本が約1000億円,NTT西日本が約900億円を投入する。

(中川 ヒロミ=日経コミュニケーション)