サン・マイクロシステムズは2月27日,Webホスティング向けのサーバー専用機2製品を発表した。Web/メール/FTPなどインターネット関連のサーバー機能を1台に搭載した「Sun Cobalt RaQ XTR」と,キャッシュ・サーバーの「Sun Cobalt Cache RaQ4」の二つで,いずれもサンが2000年12月に買収を完了した米コバルトの製品。2001年1月に発表した小型サーバー機「Sun Cobalt Qube3J」に続くものとなる。

 今回発表した製品は,高さ1U(約4.5cm)のラックマウント型で,19インチ・ラックに最大40台まで搭載できる。両製品とも,データ・センター事業者,インターネット接続事業者などWebホスティング・サービスを提供する事業者や,ASP(application service provider)向けに販売する。

 ただし,データ・センターに設置した同製品を実際に利用するのは,一般のユーザー企業。「システム管理の専任担当者を置いていないような中小企業ユーザーがターゲット」(コバルト事業本部の北島弘本部長)である。このため,Webブラウザから各サーバーやアプリケーションなどを設定・管理できるツールを組み込んだり,本体が動作している間でもHDDの取り外しや取り替えを可能にする機能を搭載した。

 サンはサーバー専用機として,Sun Cobaltシリーズ以外に「Netraシリーズ」を販売している。OSにSolarisを採用して処理性能を高めたNetraシリーズに対して,Sun CobaltシリーズはOSにLinuxを採用。本体の仕様もパソコン・ベースで,RaQ XTRは動作周波数733MHzまたは933MHzのPentiumIII,Cache RaQ4は動作周波数450MHzのK6 IIを搭載している。

 出荷開始時期は,RaQ XTRが3月中旬で,キャッシュ・サーバーのCache RaQ4が発表と同時。2製品ともオープン価格。販売代理店である日商エレクトロニクスの場合,RaQ XTRの価格は110万円前後からとなる見込み。Cache RaQ4の価格は未定。サンの今後1年間の目標出荷台数は,RaQ XTRが3000~4000台,Cache RaQ4が2000~3000台。

(加藤 慶信=日経コミュニケーション)

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