NTT東日本とNTT西日本は2月22日,企業向けサービス「フレッツ・オフィス」のアクセス回線に「フレッツ・ADSL」(asymmetric digital subscriber line)と「光・IP通信網サービス」を加えると発表した。開始は3月1日である。

 フレッツ・オフィスは,NTT地域会社が都道府県ごとに構築中のIPネットワーク「地域IP網」に,企業のサーバーを専用線などで直結するサービス。定額ISDNサービス「フレッツ・ISDN」に加入した企業の小規拠点から,インターネットを介さずに企業サーバーにアクセスできる。専用線などを使うよりも,安価にイントラネットを構築できるのが特徴だ。

 これまで利用できたアクセス回線は,最大64kビット/秒のフレッツ・ISDNだけ。3月からは最大1.5Mビット/秒のフレッツ・ADSL,最大10Mビット/秒の光・IP通信網サービスも利用できる。

 アクセス回線に高速メニューを加えるのと同時に,企業サーバーを接続するための回線メニューも追加した。現在は(1)128kビット/秒の専用線,(2)1.5Mビット/秒の専用線,(3)10Mイーサネット--の3種類がある。3月1日からは,ATM(非同期転送モード)専用線の0.5M~135Mビット/秒と,100Mイーサネットの2種類を加える。ただしイーサネット接続は,NTT局内にサーバーを設置する必要がある。

 今回のメニュー追加によって,企業はフレッツ・オフィスを使って高速な社内網を構築できるようになる。今後,社内網を専用線からフレッツ・オフィスに切り替える企業ユーザーが増えそうだ。

(中川 ヒロミ=日経コミュニケーション)