オムロンは2月13日,DDIポケットのPHS端末に対応した近距離無線通信規格Bluetooth製品を,早ければ4月にも発売すると発表した。同製品はPHS端末に接続するBluetooth対応アダプタとパソコンのPCカード・スロットに差し込むPCカードのセット。パソコンとPHSをケーブルで接続しなくても,最大64kビット/秒のデータ通信が可能になる。同製品はPHS端末向けとしては,初のBluetooth対応製品になる。

 今回発表した製品は,オムロンがシンガポールの通信機器メーカーであるヴィヴィッド・テクノロジーのBluetooth技術を採用し,共同で開発したもの。同製品を利用できる端末は,DDIポケットの(1)H”(エッジ),(2)feel H”(フィールエッジ),(3)α-DATA32対応の電話機――の3種類。ただし,α-DATA32対応の電話機では,PHS~パソコン間のデータ通信速度は最大32kビット/秒となる。具体的な価格は未定だが,「他のデータ通信用カードやBluetooth製品の価格を参考に,市場に見合った価格にする」(オムロン)。

 Bluetoothは2.4GHz帯の電波を使う近距離無線通信規格。ノート・パソコンやディジタル・カメラなどの端末間の無線インタフェースとして策定された。移動電話機に搭載する近距離通信規格としても,注目を集めている。

(蛯谷 敏=日経コミュニケーション)