NTTドコモのIMT-2000サービス「FOMA」の開始日は5月30日--。NTTドコモの入江恵・ネットワーク本部IMTネットワーク推進室導入推進担当部長は,2月9日のNET&COM21フォーラムの講演の中で,FOMAの具体的な開始日について言及した(写真)。これまで,FOMAの開始日は5月末としか伝えられていなかったが,今回の入江氏の発言で正式な日程が明らかになった。いよいよ,サービス開始が秒読み段階に入った。

 FOMAの具体的な提供エリアは,サービス開始時が東京都23区と横浜市,川崎市の一部。2001年8月末までには,国道16号の近辺までサービス・エリアを広げる予定だ。2002年4月ころに全国主要都市にエリアを拡大し,2004年3月末までに人口カバー率97%を目指す。

 携帯電話機については,2000年11月にFOMAブランドを発表した時と同様に,(1)現状のiモードを高機能化した次世代iモード対応のブラウザ搭載機を2機種,(2)カメラを内蔵した動画像対応機,(3)PCカード型のデータ通信専用機--の4機種を用意するとした。ただし,サービスの具体的な料金については触れず,パケット料金も「現状よりも安くする予定」(入江氏)とのみ述べた。また,目標とする契約者数については,2002年3月末で15万,2004年3月末で600万契約としながらも,「今までの経験や提供エリアのカバー率を考慮した多少固めの数字」(入江氏)であることを明らかにした。

 講演は,ネットワーク・ソリューション・トラックの「サービス間近なIMT-2000サービスの概要と将来展望」をテーマに行われた。参加者のIMT-2000への注目度は高く,入江氏の講演に熱心に耳を傾ける聴衆の姿が目立った。また,iモードの契約者数は,2001年1月末時点で1857万契約となったことも明らかになった。

(蛯谷 敏=日経コミュニケーション)