米ソニックウォールは,SOHO向けのファイアウォール専用機「SonicWALL」シリーズの新製品を日本で12月中旬から発売する。従来機と同じ販売価格ながら,処理性能を大幅に向上したところが特徴。国内では住友金属システムソリューションズ,丸紅ソリューション,フォーバル クリエーティブの3社が販売する。

 新たに販売するのは,「SonicWALL SOHO 2」,「同XPRS 2」,「同PRO-VX」,「同TELE 2」の4種類。それぞれ搭載するイーサネット・ポートを10BASE-Tから100BASE-TXに替えたほか,CPUや搭載するメモリーの容量を強化。「従来機よりも10倍のパフォーマンスを実現した」(米ソニックウォールのスリーカンス・ラヴィ社長兼CEO)。

 SOHO 2は「SonicWALL SOHO」の後継機で,LAN側のクライアント数が10ユーザーのものと50ユーザーのものがある。XPRS 2はDMZ(demilitarized zone)を構築するための専用ポートを備える製品で,「同DMZ」の後継にあたる。

 PRO-VXは「同PRO」の後継で,VPN(virtual private network)機能を備え,標準で50ユーザーまで利用できる。さらにVPN処理専用のチップを搭載することで,VPN利用時のパフォーマンスを向上させた。TELE 2はLAN側のクライアント数を5ユーザーに限定した新しい製品で,VPN機能を標準搭載する。

 価格は住友金属システムソリューションズの場合で,SOHO 2の10ユーザー版が14万円,50ユーザー版が30万円,XPRS 2が42万円,PRO-VXが148万円,TELE 2が18万8000円。

 このほか,米ソニックウォールは11月16日に米フォボス社を買収したことに伴い,フォボス社のSSL(secure sockets layer)アクセラレータやサーバー負荷分散装置を新たに販売することを明らかにした。日本での発売は2001年第1四半期以降の予定である。

(島津 忠承=日経コミュニケーション)