NTTデータは11月21日,ASPサービスを無料で提供する新会社「NTTデータキュビット」を設立したと発表した。新会社は,小規模なEC(電子商取引)サイトの運営者を対象に,ECサイトに必要な受注や物流機能などを提供する。サービス開始は2001年3月。バナー広告などを収入源として,2003年度の黒字化を目指す。

 新会社が提供するASPサービスは,(1)SSLの暗号化技術を利用した「受注機能」,(2)物流会社と提携して提供する「物流機能」,(3)顧客情報やアクセス・ログなどの分析ノウハウを提供する「マーケティング支援機能」--の3点。ECサイトの運営者は,例えば,キュビットの受注処理システムにリンクした購入ボタンを,現在運営するECサイトに表示することでこれらの機能を利用できる。決済機能の提供も計画している。

 NTTデータキュビットは,NTTデータの社内ベンチャー制度によって設立された。新会社の社長には,事業の提案者であるNTTデータ経営企画部の細木康裕氏が就任する。資本金は6000万円。出資比率はNTTデータが90%,細木社長が10%。本社所在地は東京都千代田区。売り上げは,バナー広告のほか購入経験者へのダイレクト・メール広告,物流会社への仲介手数料などで得る。

(加藤 慶信=日経コミュニケーション)

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