ネット専業銀行のイーバンク銀行は8月4日、スパイウエア対策に「ワンタイムセキュリティボード」を導入した。明日から利用可能となる。スパイウエアなどによるIDやパスワードの盗難を防ぐため、他行が導入しているような、ワンタイム・パスワードの仕組みを取り入れた。

 これからはイーバンクを利用して出金などの取引をする際、4~12桁の数字からなるパスワードの入力欄の下に、0から9まで各数字を特定の英字に置き換えた表が表示されるようになる。ユーザーはこの表に従って、パスワードの数字を置き換えた英字を入力する。表は利用のたびにランダムに変わるので、スパイウエアなどで一度や二度キー入力情報や通信データを盗み見られたとしても、不正振り込みにつながる危険性は低い。

 同行は、7月にスパイウエアにより13万円の不正振り込みが発覚して以来、計画を前倒してスパイウエア対策を進めてきた(関連記事)。ワンタイムセキュリティボードは、イーバンクを利用する際に特別な設定も必要なく手数料も無料で利用できる。英字への変換が面倒な場合は、従来通りの数字だけのパスワードも使用できる設定になっている。

(安藤 正芳=日経コンピュータ)