松下電器産業が、ジャストシステムのワープロソフト「一太郎」とグラフィック・ソフト「花子」が同社の特許を侵害しているとして、販売差し止めを求めた問題で、知的財産高等裁判所での口頭弁論が7月15日、終了した。9月30日に判決が出る。

 ジャストシステムと松下の間で問題となった特許は、「ヘルプ・アイコンをクリックした後、別のアイコンをクリックすると、そのアイコンの説明を表示する」というユーザー・インタフェースに関するものである。この特許は、松下が1989年に出願し、98年7月に成立している(特許番号2803236)。

 2004年8月に松下が東京地方裁判所にジャストシステムを訴えた。今年2月1日に東京地裁は松下の訴えを認め、「一太郎」、「花子」の製造・販売の中止と廃棄を命じる判決を下した。ジャストシステムは2月8日、これを不服とし、東京高等裁判所に控訴。その後、知的財産高等裁判所で審理されていた。

島田 優子=日経コンピュータ