ベリタスソフトウェアは、SAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)を構成するためのスイッチに搭載する、ストレージ仮想化ソフト「Veritas Storage Foundation for Networks(VSFN)」を開発した。今秋にも、シスコシステムズ製のSANスイッチに搭載して出荷する。シスコ以外のスイッチに搭載することも計画している。

 VSFNの特徴は、SANスイッチに接続した異なるベンダーのストレージを仮想化できること。単一のボリューム(ディスクの管理単位)を異なるストレージにまたがって設定したり、ディスク使用率を同一の画面から管理するといったことが可能だ。「我々の強みは様々なストレージ・ベンダーに対して中立な立場をとれることだ。大規模なデータセンターなどでは、単一ベンダーのストレージだけを利用しているケースはまれ。こうした異なるベンダーのストレージが混在するSAN環境に、VSFNは有効だ」(荒木正信 技術本部プロダクトマネジメント部長)。

 ただしVSFNには弱点もある。ストレージ・ベンダーが独自に開発した機能の多くを利用できないことだ。例えば障害が起こったストレージの型番を基に障害個所をビジュアルに表示するなど、ハードウエアに依存する機能は利用できない。

玉置 亮太=日経コンピュータ

【お知らせ】
ベリタスソフトウェアから、「シスコシステムズ製SANスイッチで動作する製品の日本でのリリース時期と、他ベンダー製SANスイッチへの展開については、現状では未定」との申し入れがありました。