IPA(情報処理推進機構)は5月23日、「組込みスキル標準(ETSS)」を正式に公開した。IPAのWebサイトからダウンロードできる。

 ETSSは、家電や自動車などの機器に組み込むソフトウエアの技術者に必要なスキルを体系化したもの。スキルを明らかにすることに加え、業界で求められる職種・専門分野などを整理することで、質・量ともに不足していると言われる組み込みソフト技術者の育成を狙う。

 具体的には、次の三つで構成する。(1)具体的なスキルを明確にした「スキル基準」、(2)技術者の人材像やキャリアパスを明示した「キャリア基準」、(3)教育訓練のためのガイドラインを示した「教育カリキュラム」である。

 今回発表した内容のうち、正式版の「V1.0」なのはスキル基準だけ。キャリア基準と教育カリキュラムはドラフト版である。これら二つについては今後、業界の意見を集めて修整を加え、来年度以降に正式公開する予定だ。

高下 義弘=日経コンピュータ