価格比較サイト「価格.com」を運営するカカクコムは5月15日、不正アクセスによる改ざんを受けたことで同サイトを一時閉鎖した事実を発表した。11日から14日にかけて、不正アクセスによる改ざんと対応を繰り返しており、その間にアクセスした顧客のパソコンは、ウイルスに感染した可能性がある。

 現時点で判明しているウイルスは「trojandownloader.small.AAO」と「PSW.Delf.FZ」の2種類。カカクコムによれば、ウイルス対策ソフト「NOD32」で対処が可能なことを確認している。他のウイルス対策ソフトについては、「最新の亜種と聞いており、正確な情報を得ることが難しい。現在セキュリティ・ソフト各社に確認中で、詳細が判明し次第、報告する」(同社)としている。

 同社が保有しているメール・アドレスが不正アクセスの犯人に閲覧された形跡があり、2次被害の発生も懸念される。なお、メール・アドレス以外の個人情報に関しては、閲覧された形跡はないという。

 同社が異常を最初に発見したのは、5月11日のこと。警察当局などとも相談し、サイト運営を続けながら24時間体制で改ざんの影響を調査して随時対策を打っていたが、5月14日午後2時ごろにサイトを閉鎖。同日午後10時ごろにプログラムを修正してサイトを再開したが、すぐに不正アクセスによる攻撃が発生したため、サイトを全面閉鎖した。

 カカクコムは、「日ごろ当社サイトをご支持頂いている方々には、大変なご迷惑をお掛けすることとなりましたことを心よりお詫び申し上げます」と陳謝している。本件についての同社の問合せ窓口は電子メールで、support@kakaku.com。

広岡 延隆=日経コンピュータ