ロシアの大手ウイルス対策製品ベンダーであるカスペルスキー・ラブス・インターナショナルの日本法人カスペルスキーラブスジャパンは、携帯電話向けのウイルス対策ソフトを6月から販売する。商品名は「カスペルスキーアンチウイルス for Symbian Smartphone」。アルテックエーディーエスを通じて販売する。携帯電話向けのウイルス対策ソフトウエア製品は国内初である。

 携帯電話に感染するウイルスが最初に発見されたのは、2004年6月のこと。カスペルスキーが、欧米の携帯電話で採用実績が多いSymbian OSをターゲットにしたウイルス「Cabir」を発見した。Symbian OSは、昨年から富士通やノキアが採用し、それぞれNTTドコモ用、ボーダフォン用携帯電話を販売し始めている。携帯電話の多機能化に伴い、アプリケーションを開発しやすい汎用OSであるSymbian OSを採用する携帯電話は今後増えると見られる。そのため、今回、日本でウイルス対策ソフトを販売することにした。

 「アンチウイルス for Symbian Smartphone」のベータ版を開発済み。6月までに、ソフトウエアの販売形態や価格を詰める。また、アルテックエーディーエスは、カスペルスキーのPC向けウイルス対策ソフトなどの販売を4月15日に開始する。

福田 崇男=日経コンピュータ