マイクロソフト、テレビ会議端末メーカー最大手のポリコム、大塚商会は4月7日、新たなテレビ会議システムを販売すると発表した。Windows Messengerなどのマイクロソフト製品とポリコムのテレビ会議端末を相互接続し、画像や音声をやり取りできるようにしたもの。5月から、大塚商会を通じてシステム構築案件の受注を開始する予定である。

 マイクロソフトのWindows Messengerは、今年1月に同社が発売したサーバー・ソフト「Microsoft Office Live Communications Server 2005(LCS)」と組み合わせて、手軽なテレビ会議ソフトとして使える。一方、ポリコムは、大画面ディスプレイとともに会議室に設置して使う、ハイエンドのテレビ会議端末「VSXシリーズ」などを手掛ける。これまで両社の製品の間には互換性がなかった。

 今回、ポリコムはマイクロソフトからの仕様開示に基づき、両社製品の相互接続を実現した。ポリコムの奥田智巳社長は、「デスクトップと会議室のそれぞれに強みを持つ両社の製品が連携すれば、様々な環境の顧客に対応できる」と話す。

 両社製品を組み合わせると、本社と支社を結ぶテレビ会議に取引先を招きたい場合などに有効になる。テレビ会議端末は、パン/チルト機能を備えた高画質カメラや高音質マイクを使うので、価格は100万円前後になる。取引先に対して、高価な製品の導入を依頼するのは難しい。今回のシステムを使えば、取引先の担当者はWindows Messengerを通じて会議に参加できるようになる。

 大塚商会は、マイクロソフト製品、ポリコム製品ともに多く扱っている。今年度中に、100社への導入を目指す。今回開発したシステムの価格は、12ユーザーで760万円から。

本間 純=日経コンピュータ