「特定のアプリケーションに負荷が集中した場合に、サーバーの処理能力を自動的に変化させることで、システムの性能を落とすことなく処理を続けることができる」。米ヒューレット・パッカード(HP)で仮想化技術を担当するダン・ヘリントン リード アーキテクト(写真)は、ワークロード管理ソフトの新製品「HP Global Workload Manager(gWLM)」の導入メリットを説明する。

 gWLMは複数のサーバーのほか、サーバーを物理的/論理的に分割した「仮想サーバー」のワークロードを管理できる大規模システム向けの管理ソフト。システムの処理状況の変化に応じて、ハードのリソースを最適配分する。例えばある仮想サーバーが利用しているプロセサの負荷が上昇した場合、仮想サーバーにプロセサを追加で割り当てて処理性能を向上させることで、システムの性能を劣化させないといったことが可能だ。

 gWLMはユーザーがあらかじめ定めたポリシーに従って、リソースの割り当を変えていく。「プロセサの負荷、応答性能などを、リソース再配置の基準として設定可能だ」とヘリントン氏は説明する。ポリシー設定はHPのサーバー管理ソフト「System Insight Manager」の運用画面から実施する。

 日本HPは今年5月にgWLMを出荷する計画。対象はHP-UXとLinuxを搭載したサーバー機。価格は未定。

(広岡 延隆=日経コンピュータ)