EMCジャパンは2月16日、iSCSIに対応させたストレージ3製品を発表した。「CLARiX AX100i」、「同CX300i」、「同CX500i」で、ストレージ製品群「CLARiXシリーズ」のローエンド・モデルに当たる。AX100iとCX500iは同日、CX300iは4月に出荷を開始する。「今年はiSCSI元年と位置づけている。特に中堅・中小企業への販売を強化していく。EMC製品は高価というイメージを払拭したい」と、コマーシャル・ビジネス事業部マーケティング本部 の西澤伸樹本部長は話す。

 今回投入した新製品は、既存のCLARiX製品のFC(ファイバ・チャネル)ポートを1Gビット/秒のイーサネット・ポートに置き換えて、iSCSI対応にしたもの。iSCSIは、ストレージとサーバーの通信に使うSCSIコマンドをIPネットワークで送受信するプロトコルで、FCに比べて既存のLANを使えるのが特徴。高価なファイバ専用スイッチを購入する必要がないので価格が安くて済む、IPネットワークを使うので遠隔地にあるストレージとの連携利用が容易、といったメリットがある。

 AX100iは、1Gビット/秒の接続ポートを二つ備え、容量は最大3Tバイト。価格は80万円から。CX300iは、1Gビット/秒の接続ポートを二つ備え、容量は最大17Tバイト。価格は250万円から。CX500iは、1Gビット/秒の接続ポートを四つ備え、容量は最大35Tバイト。価格は690万円から。同社は同日、NAS(Network Attached Storage)ゲートウエイの新製品「NetWin110」も発表した。価格は79万5000円。

安藤 正芳=日経コンピュータ