マクロメディアは3月18日、同社のWebアプリケーション・サーバー・ソフトの新版「Macromedia ColdFusion MX 7」を出荷する。Flashを使った入力フォーム画面の生成など、10個以上の新機能を追加した。
最新版の目玉の一つが、Macromedia Flashにより、見栄えと操作性が良いリッチ・クライアントを開発できる機能だ。同社の「Macromedia Flex」の機能の一部をColdFusionに取り込み、入力フォームを備えるFlashアプリケーションを数行のスクリプトで開発できるようにした。さらに、インスタント・メッセージ機能をWebアプリケーションに組み込むためのライブラリも用意した。AOLやマイクロソフトのメッセンジャ・ソフトと通信する機能や、通常のWebページからPDFやFlashPaper形式の印刷用ページを自動的に生成する機能も用意した。
ColdFusionは1995年に初版が出たWebアプリケーション・サーバー・ソフトの草分けの一つ。HTMLライクなスクリプト言語 「ColdFusion Markup Language (CFML)」で手早くアプリケーションを開発できるため、草の根的な人気を誇る。その開発ツールは、CFMLで開発したWebアプリケーションをJavaの実行形式に変換して保存する機能を備えている。いわば、「Javaを学ばずに、Javaアプリケーションが書ける」ツールというわけだ。米IBMのWebSphereや米BEAシステムズのWebLogicなど他社製のWebアプリケーション・サーバー・ソフトでもColdFusionで開発したソフトを動かすことができる。
同ソフトの開発責任者で、マクロメディアのシニア・テクニカル・エバンジェリストを務めるベン・フォルタ氏(写真)は「Javaを選択して開発者教育に3カ月もかけるか、ColdFusionのCFMLを3日で学ぶか。企業ユーザーの選択肢は明らかだ」と話す。
Macromedia ColdFusion MX 7は、無償配布の開発ツールと、サーバーにインストールする有償のWebアプリケーション・サーバー・ソフト本体で構成する。スタンダード版とエンタープライズ版があり、Javaアプリケーションを開発するにはエンタープライズ版を購入する必要がある。価格は、2プロセサ搭載サーバーで使う場合、スタンダード版が16万8000円(税込み)、エンタープライズ版が126万円(税込み)。
【お詫びと訂正】
本文の最後の段落で、価格に関する情報に誤りがありました。当初、「価格は、2プロセサまでの制限があるスタンダード版が16万8000円(税込み)、プロセサ数無制限のエンタープライズ版が126万円(税込み)」としていましたが、正しくは、いずれも2プロセサ搭載サーバーで使う場合の価格です。お詫びして訂正いたします。